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深谷 裕司; 後藤 実; 西原 哲夫
JAEA-Research 2015-023, 44 Pages, 2016/02
潜在的有害度の発生を抑える高温ガス炉の研究を行った。高速炉やADSによる多重リサイクルのような、核燃料サイクル内に放射性核種を閉じ込め核変換を行うものではなく、核分裂エネルギー発生に伴って生成されるPu, MAの発生を抑え、潜在的有害度の発生自体を低減させる試みである。そのために、Pu, MAの発生源となるUを排除した高濃縮ウラン燃料を用いた高温ガス炉を提案した。一方で、高濃縮ウランを用いることにより懸念される、燃料健全性, 核不拡散性, 核的自己制御性, 経済性の低下もしくは悪化に対して対策を示す必要があり、これらの検討を行った。特に、核的自己制御性に関しては、Erの添加により解決したが、この最適設計点の決定にはボンダレンコのアプローチを用い機構論的かつ定量的にその妥当性を確認しながら決定を行った。その結果、提案炉心はこれらの諸問題を解決しつつ、標準的な高温ガス炉ウラン燃料炉心と同程度の炉心性能及び経済性を持つものであることが確認できた。
西原 健司; 佐々 敏信
JAERI-Research 2001-015, 33 Pages, 2001/03
加速器駆動核変換システムにおいて、源となる中性子を生成する核破砕ターゲットとして、ナトリウム冷却型システムでは固体タングステンターゲットを、鉛-ビスマス液体合金冷却型システムでは鉛-ビスマス冷却材をそのままターゲットとして用いている。これらのターゲット、冷却材及び陽子ビーム窓から発生する核破砕生成物(SP)の収率,運転中及び冷却中の放射能,毒性を評価しておくことはシステムの運転あるいは使用済みターゲットの管理を検討するために必要である。今回、NMTC/JAERI97とCHAIN-SPを用いてこの評価を行った。燃焼計算システムABC-SCを用いて炉内中性子によるターゲットの放射化についても評価した。
峰原 英介; 田島 訓; 荒川 和夫
JAERI-M 84-004, 18 Pages, 1984/02
原研タンデム加速器で4年間使用されたSFガスをガスクロマトグラフ法、生物学的毒性試験法、質量分析法を用いて分析した。又、ガス中の油分、酸分、水分を測定した。このガスはガスクロマトグラフ法の分析から約99.8%のSFと約0.2%の空気から成ることが判明した。この空気はガス回収時に貯蔵タンクに蓄積されたものと考えられる。このガスの質量分析からSFの濃度の上限値は8ppmであり、SFが、この分子式で存在するとしてもイオン化効率曲線の分析から極めて微量であることがわかった。ニ十日ネズミを使った毒性試験の結果から毒性物質の上限値はSF換算で1.3ppmでしかない。従ってこのガス中にはSFはほとんど存在しないと考えられる。